アメリカスカップ

第35回アメリカスカップが決着した。
エミレーツがオラクルに完勝し、カップはニュージーランドに渡ることになった。

AC35

エミレーツを応援していた私は5日目の第9レースでエミレーツがフィニッシュラインを越えた瞬間にようやく緊張から解き放されてほっとした。
成績表だけ見ればエミレーツの完勝に違いないのだが、前回の悪夢が頭から離れず最後の最後まで気が休まらなかったのだ。

第34回大会では今回と同じくオラクルとエミレーツの対戦だったが、先に9勝挙げたら勝利というルールの下でエミレーツは8勝1敗まで進み、続くレースでも大きくリードした状況でほとんどカップを手中にしたといってよかったのだが、突然そのレースが風が強くなりすぎたという理由で中断され、その後はオラクルが驚異の8連勝を挙げて世紀の大逆転劇を演じたのであった。

今回、第4レースのあと1週間のインターバルがあったので、その間、オラクルが艇を改良したことは間違いなく、第5レース以降は明らかにオラクルの艇速が上がっていた。このまますんなりとエミレーツが勝ち続けるとは思えなかったのである。
もともとアメリカスカップはカップ保有チームに絶対的なアドバンテージがあるので、最後の最後にオラクルがどんな奇手を繰り出してくるかとハラハラドキドキしていたのだ。

しかし現実には奇跡は起こらず、実力に勝るエミレーツがアメリカからカップを奪ったのであった。

アメリカスカップは特異なヨットレースで、1851年のワイト島一周レースに端を発する長い歴史を持つ。その間にさまざまな変遷を経て今に至るのだが、次回がどうなるかは現時点で何もわからない。

今回レースに使われた艇はACCという規格のカタマランだが、アメリカスカップはもはや宙を飛ぶ巨大なディンギーレースといってよい。
外洋ヨットレースとしての痕跡はいまやどこにもないのだ。次回はさらに異次元化が進むのは間違いないだろう。
それはそれで楽しみではあるのだが、一方であまりにも遠くへ行ってしまうアメリカスカップになにかしら不安を感じるのも正直なところなのだ。

艇の規格をモノハルに戻そうという議論もあるそうだ。世界的な巨大商業イベントにもなった現在、おそらく採用される見込みはないだろうが、もともと多様なはずのヨット世界を具現する魅力的な大会になることを望んでいる。


cabin
【かつてはこんなサロンを持つ船で戦った時代もあったのだから驚き 吉谷龍一:アメリカ杯物語(舵社)より】

ともあれ午前2時からの生中継を見るのもやっと終わりだ。連日の寝不足を解消しよう。
次回のニュージーランドは時差が少なくて観戦が楽なのもうれしいことのひとつだ。



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