始まりの前

6月6日に届いた1通のメールから、ヨーロッパで川と運河の旅をすることになった。
海外旅行と言えば仕事や遊びで十数か国は回ったことがあるものの、最後に行ったのはいつどこか思い出せないほど最近は縁がなかった。
準備期間は1か月もなく、パスポートの取得やら航空券の手配やら仕事の区切りをつけることやらで出発の日まで目の回るような忙しさだった。

7月2日福岡空港国際線出発ロビーに立つ私は大きな期待と大きな不安でいっぱいだった。
行先はドイツのブレーメン。
そこに今回の旅を誘ってくれたMさんが待っている。予定どおりMさんと合流することが私の最初のミッションである。

福岡からブレーメンへの直行便はもちろんない。
今回私が選んだルートは中国南方航空で福岡から上海へ行き、それからアムステルダムを経由してブレーメンに行くものだ。海外旅行に慣れた知人は最悪の選択だと評したが、すでに変更できない仕組みだし私にできるのはフライトが予定どおりに運行されるよう祈ることだけだ。


1
【福岡空港搭乗ゲートに20分遅れの表示が】

ところが案の定というか、出発時から20分遅れという。旅の行く末に暗雲を感じたが、上海到着は30分遅れで済み、まあこのくらいなら許容範囲。まずまずの出足だ。

しかし、上海浦東国際空港はあきれるほど広大で第1ターミナルと第2ターミナルに分かれており、しかも乗り継ぎは一般客と同じに中国への入国と出国手続きをせねばならない。第1ターミナルに到着した私は一般客と一緒に列に並び入国審査を済ませ、預けたスーツケースを受け取り、古くて調子が悪いキャスターをキーキー言わせながら、ターミナルをつなぐ連絡通路を延々と歩き、ようやく第2ターミナルにたどり着いた。

第2ターミナルにもすぐに入れるわけではない。入口でしばらく待たされたあと簡単なセキュリティチェックを受けてようやく入場できる。そして再び搭乗手続きから始まって荷物を預け、つぎに本当のセキュリティチェックを受け長蛇の列に並んで出国審査を通過し搭乗ゲートに向かった。

私のようにトランスファー客は中国に用はないので、中国を訪れる一般客と同じ手続きを踏むのはじつに煩わしい。どうにかならないのか。まあとにかく、上海浦東国際空港は第1と第2でまったく別々の空港と考えたほうがよさそうだ。

ここから先はKLMオランダ航空の共同運航便で、アムステルダム・スキポール空港の乗り継ぎは簡単だ。搭乗券はブレーメンまでの2枚を受け取り、荷物もブレーメンで受け取ればいいという。搭乗を待つ間、ほっと一息ついて中国のビールを飲む余裕ができた。中国元は持たないので支払いはVISAカードだ。


2
【ビールとつまみで80元。日本円で1255円だった】

搭乗案内は23時20分から。機内に乗り込んだらすぐに睡眠モードに入り、目が覚めたらアムステルダムに着いているだろう。

3
【アムステルダム行き】

という私のもくろみはみごとに外れることになる。

4
【スキポール空港に着いたKL894便】

これはスキポール空港に到着した機体を写したもの。なにか変に感じないだろうか?
そう、この角度から写真を撮ることは通常、ない。

上海~アムステルダムのフライトはトラブル続きの悲惨なものになったのだ。
まず、予定の時刻に搭乗したまではよかったのだ。ところが私の座席の隣で漏水があり、代替のシートが非常口の横で、私の隣に座るはずだった赤ちゃんを連れた女性が規定でその席には座れないことがわかり、私が非常口横に移動する羽目に。
横の席には巨漢のラテン系と思しき男たちのグループがいて、とにかくよくしゃべる。うるさいのなんの。

そしていつまで経っても飛行機が動き出さない。30分、1時間・・・。
2時間を過ぎると、機体はまだ1センチメートルも動いていないのに機内食が配られ始めた。
待つこと4時間、とうとう出発のアナウンスがあったときは思わず拍手が起こったほどだ。
出発時から4時間遅れということは、アムステルダムでの乗り継ぎは絶望的だ。
どうなるのだろう、この旅は。。。

不安と疲労でへとへとになってスキポール空港に着いたのだが、またしてもトラブル発生。
今度はどうも出入り口のドアが開かないらしい。
機内で30分待たされて、ようやく誘導されたのが機体右側の非常口だった。そこにステップ車をつけて機外に降ろされた。その時撮ったのが上の写真だ。

4時間以上遅れたので、スキポールからブレーメンへの飛行機はすでに飛んだあと。空港案内所に行って相談し、次のフライトの搭乗券をもらったが、結局ブレーメン到着は予定より半日も遅れることになったのである。
ブレーメン空港で首を長くして待っていたMさんには申し訳なく、本当に会えるのか心配で、その姿を見つけたときは思わず力が抜けてしまった。

5

ともあれブレーメンにたどり着いたぞ。旅はこれからなのだ。

≪次へ≫

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