WSR賛歌

ホワイトセールレースは敷居の低いレースである。
初心者でも、レースの経験がなくても、いつでも気軽に参加できる。

長年レースに打ち込んできたベテランも歳をとってギンギンのレースに参加するのがちょっぴりしんどくなってきたというひとは多い。そんな方にもお勧めだ。
また、年々クルーを集めるのが難しくなってきた艇も増えている。少ないクルーで手軽に参加するのにぴったりのレースなのだ。

その特徴は…

まず、参加費がいらない。いまどきこれほど魅力のある設定があるだろうか。
しかしちょっと考えてみたらいい。
好きな同士がみんなで集まって走り比べをして遊ぶのに、なぜお金が必要なのか。
私たちはお金をかけずに十分楽しんでいる。

つぎに、スピンなしのルールだ。
ふつう、レースと言えばスピンを揚げるのが当たり前で、スピンがなくては初めから勝負にならない。
しかしクルージング艇ではスピンを揚げる機会は少ないし、スピンを一度も揚げたことがない艇も少なからずいて、レースへの参加意欲を阻害している。

そこでWSRではスピンをなしにした。
ジブだけでも、みじめな思いをすることなく他艇と一緒に走ることができるのだ。
シングルハンドでも十分レースを戦えるのである。

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そして、独特のハンディキャップシステムだ。
WSRのモットーは「みんなでいっしょにゴールすること」
つまり、基準となるYAMAHA30と同時にフィニッシュするために、スタート時刻をどう調整したらいいかを参加艇自らが考えるのである。
基準艇より5分早くフィニッシュできると思えば、5分後にスタートすればいい。
5分アドバンテージが欲しければ、5分早めにスタートすればいい。
スタート時刻は自己申告なのである。

これが意外にいい。
自己申告だからと言って、むやみに早くスタートするのは恥ずかしいと思う気持ちがだれにでもある。
その結果、みんながうなずくようなスタート時刻に最終的に収束していくのだ。
レース結果も着順イコール順位となるので明快である。

2

最後に本部艇の省略である。
本部艇なしで、どうやってリコールを判定し、フィニッシュ時刻を計時するのかって?
ノープロブレム。なにも問題がない。
すべて自己申告で済むのである。

レース後にGPSデータを回収してレースの航跡を再現してみると、みんなの申告したフィニッシュ時刻が驚くほど正確なことがよくわかる。
ほとんどが数秒単位でしか違わない。
ヨットレースなんてその程度で十分だ。

こうして運営の簡素化が図られ、参加費なしのレースが成立しているのである。

なかにはホワイトセールレースを単なるお遊びとみる向きもあるかもしれない。

しかしそもそもヨットは大人の遊びだ。
ヨットレースも大人の遊びで悪いはずがない。
WSRはまがうことなく大人の遊びだといえる。

WSRの参加者は年々増えて、今年は第11レースを終えたところで延べ148艇に達している。
いまや小戸YH内でも無視できない存在になった。
このようなWSRのゆる~い精神、大人の精神が広く受け入れられた証しだろう。

高齢化や経済の停滞といった状況下で、ホワイトセールレースは今の時代のヨットレースのあるべき姿のひとつを示しているように思う。

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